親の家を相続したが、自分は住む予定が無い。
売った方が良いとは思うのだが、何から始めれば良いのか分からない。
調べてみると、相続登記、遺産分割、確定申告と、普段聞かない言葉が次々に出てきた。
必要書類も沢山あって、読んでいるだけで面倒になってしまった。
そんな時、どうすれば良いのでしょうか。
最初から全部理解して、書類を集め終わってから不動産会社へ相談する必要はありません。
むしろ、先に相談して、自分の場合は何が必要なのか整理した方が良いと思います。
同じ「親の家を売る」という話でも、相続人が一人なのか、兄弟がいるのか、名義変更が済んでいるのかで、やることが違うからです。
何もわからない状態で問い合わせても大丈夫です。
LINEで相談しましょう。
まずは、家がどこにあるのか、今は誰の名義なのか、相続に関係する人は誰なのか。この辺りを、分かる範囲で伝えてください。
名義が分からなければ、その確認から始めれば良いのです。
それでも、いきなりLINEで相談すると迷惑なのでは無いか、騙されてしまうのでは無いか、
そんな不安を抱えている人は、以下の記事を順番に読んでいって下さい。
相談を始めることと、すぐ売れることは別です
相続登記が終わっていなくても、売却相談や査定は始められます。
ただし、そのまま買主へ家を引き渡せる、という意味ではありません。買主へ所有権を移すまでには、原則として相続登記を済ませる必要があります。
例えば、兄弟がいて、誰が家を相続するか決まっていない場合。自分は売りたいと思っていても、それだけで家全体の売却を進めるわけにはいきません。
こうした確認と、家の査定は、並行して進められます。全部終わるまで相談を待つのではなく、どこから手を付けるかを一緒に整理する、という考え方です。
一般的な流れは、次のようになります。
- 不動産会社へ相談する
- 相続人と現在の登記名義を確認する
- 査定を受け、買取または仲介を選ぶ
- 売却に必要な相続登記を進める
- 売買契約を結ぶ
- 代金を受け取り、家を引き渡す
- 売却した翌年の確定申告の要否を確認する
税金の確認は、最後まで待たず、売却条件を決める前にも行ってください。使える特例や必要な手続きを、売った後で初めて知るのでは遅い場合があるからです。
最初の相談で、何を伝えれば良いのか
まず、分かっていることを伝えていただければ構いません。
- 家の住所
- 亡くなった方と相談者の関係
- 相続人になりそうな方の人数
- 今は誰かが住んでいるのか、空き家なのか
- 鍵はどこにあるのか
- いつ頃までに売りたいのか
相続関係を具体的に調べる段階では、亡くなった方のお名前なども確認します。写真が手元にあれば参考になりますが、最初の相談のために撮りに行く必要はありません。
住所が分かれば、retro不動産が登記、法令上の制限、周辺相場などを調べる手掛かりになります。固定資産税の納税通知書や権利証が見つからないからといって、そこで止まる必要は無いのです。
親の家を売却する流れ
1.不動産会社へ相談する
少しでも高く売りたいのか。
多少時間がかかっても構わないのか。
それとも、何度も実家へ通うのは難しいので、なるべく手間をかけずに終わらせたいのか。
同じ家でも、何を優先するかによって、合う売り方は変わります。
もちろん、まだ決まっていなくても構いません。査定を見てから、売るかどうかも含めて考えれば良いと思います。荷物が残っている場合も、先に片付け代をかけず、その状態で相談してください。
2.相続人と現在の登記名義を確認する
「親の家だから、自分が売れば良い」と思っていても、実際の登記名義や相続関係を確認する必要があります。
登記名義は、法務局で取得できる登記事項証明書で確認できます。相続人は、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍などをたどって確認します。
相続人が複数いて遺産分割をする場合は、原則として全員で話し合い、誰が家を取得するかなどを決め、遺産分割協議書にまとめます。遺言書がある場合や、既に分割が済んでいる場合は、必要な手続きが変わります。
自分だけでは判断が難しければ、司法書士や弁護士などへ確認しましょう。不動産会社へ相談することと、相続人同士の合意を得ることは、分けて考える必要があります。
3.査定を受け、買取または仲介を選ぶ
買取は、不動産会社が直接買主になる方法です。買主を探す期間が無いので、条件が整えば比較的早く売却できます。荷物や建物の傷みを含めて相談できますが、何でもそのまま引き取れるとは限りません。
仲介は、不動産会社が広告などで買主を探す方法です。買取より高く売れる可能性がありますが、買主が見つかるまで待つことになり、内覧や条件の調整も必要です。成約時には仲介手数料がかかります。
高く売れるなら仲介の方が良い、と思うかもしれません。
でも、売れるまで管理を続け、何度も現地へ行くとしたら、どうでしょうか。
反対に、急いでいないのなら、時間をかけて買主を探す方が合う場合もあります。
ですから、価格だけでなく、いつ売れそうか、どんな費用がかかるか、自分が何をしなければならないかまで、同じ条件で比べてみてください。提示された査定額で必ず売れるとは限らない点も確認しておきましょう。
4.売却に必要な相続登記を進める
ここで書類が沢山出てきますが、全部を今すぐ集めるための一覧ではありません。
自分の場合に必要な物と、取得を依頼できる物を、先に分けてもらうための目安です。
- 亡くなった方の出生から死亡までの戸籍・除籍謄本
- 亡くなった方の住民票の除票または戸籍の附票
- 相続人の現在の戸籍謄本
- 家を相続する方の住民票
- 遺産分割協議書と相続人の印鑑証明書(遺産分割協議をする場合)
- 固定資産評価証明書など、登録免許税の計算に必要な資料
- 遺言書がある場合は、その遺言書
必要書類は、遺言書や相続人の状況によって変わります。司法書士に依頼する場合は、戸籍収集なども依頼できることがあります。どこまで頼めるかと費用を確認してください。
法定相続情報証明制度を利用し、法務局の確認を受けた一覧図の写しを、登記や金融機関などの相続手続きに使う方法もあります。
なお、相続登記には申請義務と期限があります。「売る時に考えれば良い」と放置せず、自分の申請期限と進め方は法務局や司法書士へ確認してください。法務省の案内
5.売買契約を結ぶ
値段が決まれば終わり、というわけではありません。
いつ引き渡すのか。家具は残せるのか。雨漏りや設備の故障は、どういう扱いにするのか。境界や未登記の増築なども含め、確認したうえで契約します。
ここで大事なのは、分からないことを無理に「問題ありません」と言わないことです。長く住んでいない家なら、分からないことがあって当然です。
知っている不具合は伝え、分からない部分は分からないと伝えて、調査と契約条件の整理を進めましょう。
6.代金を受け取り、家を引き渡す
一般的には、決済日に司法書士が登記書類を確認し、残代金の支払い、所有権移転登記の申請、鍵の引き渡しを進めます。
売主側で一般的に用意するのは、次のような物です。
- 本人確認書類
- 実印
- 発行後3か月以内の印鑑証明書
- 登記識別情報通知または権利証
- 売買代金を受け取る口座情報
- 家の鍵
住所や氏名が登記と違う、抵当権が残っている、権利証を紛失した、といった場合は追加の手続きが必要です。直前になって慌てないよう、契約前から司法書士へ確認しておきましょう。
7.売却した翌年の確定申告の要否を確認する
家を売って受け取ったお金が、全部そのまま利益になるわけではありません。
譲渡所得は、大まかには、売却価格から取得費と売却に直接かかった費用を引いて考えます。建物の取得費には減価償却の調整などがあるので、昔の購入価格をそのまま引けば良いとは限りません。
親が購入した時の契約書や建築代金の資料、仲介手数料の領収書などは、捨てずに残してください。
利益が出た場合は、原則として売却した翌年に確定申告が必要です。また、相続した空き家には、条件を満たすと譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。対象の家と土地を取得した相続人が3人以上の場合は、控除の上限が2,000万円となるケースもあります。
ただ、相続した家なら何でも使える制度ではありません。建築時期、親の居住状況、売却時期などの要件があり、適用には確定申告も必要です。自分に使えるかは、契約前に税理士や税務署へ確認してください。国税庁の案内
書類が見つからないなら、探し続ける前に相談する
権利証も納税通知書も見つからない。
だから売れないのではないか、と考える必要はありません。
登記事項証明書は法務局、戸籍は市区町村、固定資産評価証明書は不動産所在地の自治体などから取得できます。権利証を紛失した場合も、司法書士による本人確認情報など、別の手続きを検討できます。
そもそも、自分に必要な書類なのか。取り直せる物なのか。
そこを確認せずに実家の引き出しを全部探すのは、大変だと思います。
先に必要な物を整理して、探す物と取得する物を分けた方が、手間を減らせるのではないでしょうか。
遠方に住んでいても、毎回立ち会うとは限りません
家を確認する必要があっても、その都度、売主が現地へ行かなければならないとは限りません。
鍵を預ける方法や、親族に対応してもらう方法を相談できます。ただし、本人確認や登記の状況によって必要な対応は変わるので、「一度も行かなくて良い」とは一律には言えません。
大事なのは、最初に「何度も現地へ行くのは難しい」と伝えることです。後から無理な日程に合わせるより、最初からその条件で進め方を考えた方が良いと思います。
最も簡単な場合は、どう進むのか
例えば、親が単独で所有していた家で、相続人が一人、または家を取得する人が既に決まっている。抵当権や差押えが無く、登記と現況にも大きな違いが無い。
こうした場合は、未整理の相続や権利関係がある場合に比べ、進める手続きを整理しやすくなります。ただし、本人確認や登記、契約の書類が不要になるわけではありません。
まず所在地と状況を伝え、その後で必要な物を順番に用意する。この順番で考えていただければと思います。
親の家を売るときによくある質問
固定資産税の納税通知書は必須ですか?
相談や査定の必須書類ではありません。手元にあれば、土地・建物の情報を確認する参考になります。無ければ、別に取得できる資料で何を確認するか整理します。
荷物は片付けてから相談した方が良いですか?
先に相談した方が良いと思います。荷物を残す条件で売れる場合もありますし、片付けに使った費用が、そのまま売却価格に上乗せされるとは限らないからです。残せる物と費用の負担は、個別に確認してください。
相続登記が終わっていなくても査定できますか?
相談や査定はできます。ただし、売却の手続きを完了するまでには、相続関係の確認と必要な登記を進めることになります。
兄弟の一人だけで売却できますか?
共有している家全体を、一人の判断だけで売ることはできません。遺産分割前なら、その家を誰が取得するのかも含めて整理が必要です。「自分は売りたい」という相談はできますが、家全体の売却を決めることとは別です。
現地確認は必要ですか?
正式な価格や条件を決めるため、通常は建物と敷地を確認します。ただし、現地確認が必要なことと、売主本人の立会いが必要なことは、分けて考えられます。立会いが難しければ、鍵の受け渡し方法などを相談してください。
全部理解するより、まず何をすれば良いかを整理する
ここまで読んで、やっぱり面倒だと思った方もいるかもしれません。
でも、売主が全部調べて、全部自分で手続きしなければならないという話ではありません。
retro不動産が登記、法令上の制限、周辺相場などを調べます。相続登記など専門家の対応が必要な部分は、何を先に進めるか整理してご案内します。
売主に決めていただくことや、用意していただく書類はあります。それでも、最初から全部抱える必要は無いと思います。
家財が残っている。書類が見つからない。遠方なので現地へ行きづらい。
その状態から、ご相談ください。売るかどうかは、査定と条件を確認してから考えていただけます。
LINEでretro不動産へ相談できます。最初は「親から相続した家の売却を相談したいです。家は○○市にあり、今は空き家です」のように、分かる範囲でお送りください。名義や書類のことが分からなければ、そのこともお伝えいただければ大丈夫です。
最初の相談に、権利証や本人確認書類の画像を送る必要はありません。


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